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スチールラックのキタジマ トップ > スチールラック コラム トップ> 2024年4月コラム> 2024.04.31
工場のデッドスペースはスチールラックで有効活用しよう!
工場のデッドスペースはスチールラックで有効活用しよう!
工場の収納でスチールラックを導入する際に、余った空間をどのように活用するか迷った経験はありませんか。
そこで今回は、工場のデッドスペースにおすすめのスチールラックを紹介します。 レイアウトの考え方やスチールラックの選び方も解説しますので、工場にスチールラックの設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
■工場の基本的な4つのレイアウトについて
まずは、工場の基本的なレイアウトを紹介します。
・ジョブショップ型
<特徴>
ジョブショップ型とは、類似した機械設備を同じ場所にまとめてレイアウトする方法を指します。種類の豊富な製品を少数生産する場合に適しており、工場や製品の需要に合わせた対応が可能です。
<メリット>
ジョブショップ型は、各スタッフが複数の工程を担当することで作業員の育成効果が期待できます。場所ごとに作業内容を設定できるので、工程の担当場所がわかりやすい点もメリットです。
<デメリット>
ジョブショップ型のレイアウトは、機械設備が各工程で分かれており、製品の搬送経路が複雑になりやすい傾向にあります。製品の製造段階を把握するのが難しく、工程管理を怠るとミスを誘発する可能性がある点にも注意が必要です。
・ライン型
<特徴>
ライン型とは、製造工程に沿って機械設備をレイアウトする方法のことで、フローショップ型や製品別レイアウトと呼ばれる場合もあります。流れ作業が中心の工場で採用され、種類の少ない製品を大量に生産する場合におすすめです。
<メリット>
ライン型のメリットは、作業を習得するまでの期間を短縮できる点や、ミスの発生率が低く製品の品質が安定しやすい点です。作業工程を自動化させれば、効率を上げる効果も期待できます。
<デメリット>
ライン型のレイアウトは、製造工程や生産量の調節に柔軟に対応するのが難しく、製品の種類が豊富な場合には適していません。単純な作業を繰り返すことから、作業スタッフのモチベーションの維持が難しい点もデメリットです。
・セル型
<特徴>
セル型とは、スタッフの周りに必要な機械設備をレイアウトする方法です。ジョブショップ型と同様に種類の豊富な製品を少量生産する場合に適しており、各スタッフが製品の完成まで一貫して担当します。
<メリット>
セル型は、必要な機械設備が一か所にまとめられており、移動せずに作業を完結できます。複数の工程を経験できれば、スタッフのスキルアップにつなげることも可能です。また、製品の需要に応じて配置の設定を変更できるので、品質の向上効果も期待できます。
<デメリット>
セル型のレイアウトは、他の配置方法よりも導入コストが高く、スタッフを教育するのに時間がかかりやすい傾向にあります。配置するのに広い空間が必要なため、スタッフ同士が円滑に連携しなければならない点にも注意が必要です。
・据え置き型
<特徴>
大型製品に採用されるレイアウトで、製品の周りにスタッフや機械設備を集めて作業を進めます。飛行機や船舶など、製品自体を移動させるのが難しい場合に採用されるので、据え置き型で作業を進める場合に他のレイアウト方法を選ぶことはありません。
■工場のレイアウトの考え方
ここからは、工場のレイアウトの考え方を解説します。
・動線
まずは、動線の適切な距離を検討しましょう。動線が長すぎると作業効率が下がり、短すぎると荷物を移動させる際に逆行や衝突の事故が発生する恐れもあります。
また、動線の距離を検討する際は幅や広さも考慮して、円滑な作業の流れを作ることが大切です。作業中によく通る場所を確認して、適切な動線の範囲を考えるとよいでしょう。
・P-Q分析
P-Q分析とは、製品の種類を生産量の多い順に並べた表を参考にして、製品の適切な生産量を割り出す作業です。P-Q分析をもとに生産量の多い製品の改善策を考えることで、全体の作業効率を上げる効果が期待できるため、生産方法や機器設備を選ぶ際に活用される傾向にあります。
また、P-Q分析法は在庫や顧客の数を管理する場合にも有効です。工場のレイアウトを考える際は、ぜひP-Q分析をご活用ください。
・スペースの確認
工場のレイアウトを考える際は、工場の広さや機械設備の大きさ、スタッフの人数に適したスペースを確認しておくことも大切です。工場内にデッドスペースがあれば、有効活用できる手段がないか検討しておくのもよいでしょう。
また、荷物の出荷状況に合わせて生産量を調整すれば、保管場所や出荷作業を進めるスペースを最小限に抑えられます。
・機械設備などの配置について
工場にはさまざまな機械設備を配置しますが、作業効率や安全性を考慮して、工場の広さに適した台数や可動範囲を設定しなければなりません。機械設備による振動や騒音が予想される場合は、作業に影響が出ないように十分なスペースを確保しておくとよいでしょう。
・保存場所
荷物の保存場所を適切に決めておけば、作業効率が上がり無駄なスペースを有効に活用できます。使用頻度の低い荷物を高い位置に収納したり、保管場所を線で区切ったりするのもおすすめです。
ただし、保存場所までの通路が交差している場合や、見通しが悪い場合は、作業中の事故を誘発する恐れがあるため注意が必要です。荷物の搬入・搬出のしやすさを考慮して、安全に作業を進められる環境を整えましょう。
■工場に導入するスチールラックの選び方
ここからは、工場に導入するスチールラックの選び方を紹介します。
・載せたいものの大きさを考える
スチールラックは、種類ごとに耐荷重や幅が決まっているので、荷物の重さやサイズに合わせて選ぶのがおすすめです。載せる荷物の大きさを考えずにスチールラックを選ぶと、サイズが合わず荷物を載せられなかったり、重さに耐えられずスチールラックが破損してしまったりする可能性もあります。
また、サイズの大きい荷物を載せる場合は業務用のスチールラックを選び、重い荷物を載せる場合は2つのスチールラックに分けて収納するなど、導入前に荷物の載せ方を考えておくことも大切です。
・設置場所の広さ
スチールラックを選ぶ際は、設置場所の広さも事前に確認しておきましょう。購入後のトラブルを防ぐためにも、幅や奥行き、高さを計測して、スチールラックをどのように設置するのか想定しておくことが大切です。
また、湿気のある場所に設置する場合は防サビ加工のもの、重量物を中心に置く場合は転倒防止対策や落下防止対策ができるものなど、使用環境に適したスチールラックを選ぶのもよいでしょう。
・組み立てに要する時間
スチールラックは、タイプごとに組み立て時間が異なります。
固定ボルト式であれば、組み立てに60〜90分の時間を要しますが、セミボルトレスやボルトレスであれば、20〜30分で組み立てが可能です。特に、ボルトレスで組み立てられるスチールラックはボルトを一つずつ締める必要がないので、組み立て時間を大幅に短縮できます。
■デッドスペースの活用に使えるスチールラック
ここからは、デッドスペースの活用に使えるスチールラックを紹介します。
・積層ラック
積層ラックは、中二階の保管設備でメザニンラックと呼ばれる場合もあります。組み立てやすく、設置場所を変える場合に導入しやすい点がメリットで、ラック上部のデッドスペースを有効活用して収納面積を拡大すれば、保管用・作業用のスペースとしても使用できます。
・高層ラック
高層ラックは、保管場所の上部空間を有効活用できる種類です。雑貨類や書類など、バラやケースで保管できるものを保管するのにおすすめで、種類の豊富な商品を少量保管する場合に適しています。ただし、高層ラックの上部に載せた商品をピッキングする際はフォークリフトを使用しなければならず、頻繁に荷物を上げ下ろしする場合には不向きと言えるでしょう。
・移動ラック
移動ラックは台車やレールに保管設備が設置された種類で、電動式や手動式、ハンドル式のものがあります。軽量で通路の範囲を最小限に抑えられるうえに、収納スペースを拡大させることで作業効率を上げられる点もメリットです。また、既に導入している固定ラックがある場合は移動ラックの設置時に活用できます。施工時間が短いので、業務に支障をきたす心配が少ない点も魅力です。
・パレットラック
パレットラックは、多種類の荷物を大量に保管できる耐荷重200kg以上の保管設備です。組み立てが簡単で、パレットごとにサイズや段数を自由に決められるので、保管場所上部のデッドスペースを有効活用する場合に適しています。また、パレットラックは3,000kgまでであれば耐荷重の設定が可能で、重量物や変形しやすい荷物を保管する際にもおすすめです。
・プッシュバック式ラック
プッシュバック式ラックは、台車を利用してパレットを収納する保管設備です。自重で移動する仕組みなので、奥に保管したパレットを取り出す際に動力を必要とせず、壁面に設置できることから、小規模工場の作業場所や動線の確保も可能です。また、電気を使用しないため、停電時に問題なく使用できるメリットもあります。
・ネスティングラック
ネスティングラックは、コンテナと保管の機能を兼ね備えた種類です。パレットごとに保管する場合に適しており、単体で使用するのはもちろん、複数のネスティングラックを組み合わせて多段ラックとしても使用できます。また、ネスティングラックは重ねて収納できるので、生産量が減少した場合にまとめておけば、空いたスペースの有効活用も可能です。
■まとめ
工場の余った空間を有効活用したければ積層ラックや高層ラック、作業場所や動線を確保したければ移動ラックやプッシュバック式ラックを使用するのがおすすめです。工場に導入するスチールラックを選ぶ際は、設置環境や荷物のサイズ、大きさを事前に確認するとよいでしょう。
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